技術者やクリエーターなどを養成する日本工学院八王子専門学校(東京都八王子市)は、3D(3次元)の設計データを入力すれば印刷のような感覚で立体造形物が作れる3Dプリンターなどを備えた実習施設「メイカーズラボ」を開設した。これを弾みに、高度化するものづくり産業を支える人材の育成に力を入れたい考えだ。
ラボは、同校の八王子キャンパス内に4月に新設した。面積は約200平方メートル。米3Dシステムズ製の3Dプリンターを導入したほか、被写体を立体的に計測する3DスキャナーやCAD(コンピューターによる設計)ソフトなどを用意した。CAD技術を学ぶ学生が活用していく。
ラボ開設を機に、製品の企画・設計から生産までを体験し現場から学ぶものづくり教育を強化する方針だ。その一環で5月には、同校顧問でレーシングカーデザイナーの由良拓也氏が主導する「F4(フォーミュラ・フォー)レーシングカー開発プロジェクト」も動き出した。
プロジェクトでは学生を巻き込みながら、実物の4分の1の模型作りに挑む。シャシー(骨格)やエンジンなどの機構部分をプラスチックで造形し、その際に3Dプリンターなどを役立てる。最終的には、CNCルーター(大型彫刻機)で実寸台の型を製作する計画だ。
同校がカバーする教育分野の1つがCAD技術で、CADソフトを駆使して図面を作成する「CADオペレーター」の育成で実績を積んできた。ただ、専門学校に対する産業界のニーズが高度化してきたことから現行科目を発展的に見直し、ものづくりの工程を総合的に習得できる「機械設計科」(2年制)を来年4月に新設する予定だ。