サントリー食品インターナショナルが東証1部に上場。上場記念セレモニーで打鐘式に臨む、同社の鳥井信宏社長=3日午後、東京都中央区の東京証券取引所【拡大】
国内トップは「必達目標」
サントリーHD傘下には、サントリー食品と並ぶ中核子会社としてサントリー酒類(東京)がある。同社については、「主力のウイスキー事業は製品化に10年以上の歳月を要し、短期的な業績に一喜一憂したくない」と判断し、上場の対象から外したようだ。
一方のサントリー食品は、ウイスキーに比べて商品サイクルの短い清涼飲料事業を主力としており、国内シェアは約22%。首位のコカ・コーラグループ(約28%)に次ぐ。
緑茶「伊右衛門」や缶コーヒー「ボス」などの人気商品を抱え、サントリーHDの売上高と営業利益のほぼ半分を稼ぐ。
サントリー食品は上場で得た資金を使って、国内外でのM&A(企業の合併・買収)などに充てる。
3日の取引終了後に会見したサントリー食品の鳥井信宏社長は「(国内飲料)トップは必達目標」と抱負を語った。鳥井社長は創業者のひ孫で、将来の社長候補の一人。サントリー食品の上場を軌道に乗せ、M&Aを成功させることが、社長就任の条件となりそうだ。