緊急時の救急車出動要請システムを搭載したホンダの「アコードHV」を発表する伊東孝紳社長=6月20日、東京都渋谷区【拡大】
自動車業界で、インターネットに常時接続してドライバーにさまざまな情報を提供する「コネクテッド・カー(常時接続車)」への取り組みが本格化している。従来のカーナビゲーションと違い、事故発生時の衝突場所や盗難追跡、走行記録を基にした渋滞予測など実用的な情報の活用が始まっており、開発競争が熱を帯びそうだ。
ホンダは先月発売したセダン「アコードHV」に、交通事故の発生時に自動で救急車の出動を要請するシステムを付けた。事故で意識を失っても、自動で衛星利用測位システム(GPS)による車の位置情報などが情報センターに送信され、センターが消防や警察に連絡する仕組み。
ホンダは「事故の治療は初動が肝心。従来に比べ素早い救急対応ができる」と利点を強調する。今後、新型車に順次搭載される見通しだ。
トヨタ自動車が始めたのは、地方自治体や物流企業など向けに、IT(情報技術)で集めた車の位置や速度などの膨大な情報「ビッグデータ」を利用して交通情報や統計データを提供するサービス。渋滞の改善や防災対策への活用を見込んでいる。