昨年4月から今年6月までの累計販売本数(480ミリリットル換算)が2億本を超えたのは「特定保健用食品(トクホ)」の許可を受けた「キリン メッツ コーラ」だ。「トクホのお墨付きを得て、習慣性の高いコーラを敬遠していた女性層も取り込んだ」(キリンの担当者)といい、茶系飲料やスポーツドリンクなどが中心だったトクホ飲料のイメージを一新した。
江崎グリコは今シーズン、砂糖を一切使わない1個80キロカロリーの「カロリーコントロールアイス」3商品をリニューアル。糖質を50%カットしながらアイス本来のコクを実現したという。
こうした商品がヒットする背景について、電通総研の西井美保子研究員は「女性はもともと“甘い物は別腹”とか“自分へのご褒美”など、食べる際に言い訳をする存在」と指摘。「最近は女性が職場などでストレスをためこむケースも増え、美容や健康に敏感な女性も思う存分食べるための大義名分を探していた」と分析している。(佐久間修志)