1~6月の訪日外国人の主な国・地域別伸び率【拡大】
その一方で「脱・中国」は進み、10カ国・地域で過去最高の訪日客数を記録した。台湾が49.4%増の102万9700人で大台を突破したほか、タイやベトナム、インドネシアがそれぞれ5割を超える伸び率をみせた。訪日客が最も多い韓国も、福島第1原発事故の風評被害が薄れ、38.4%増の132万200人だった。
このまま訪日客が毎月90万人前後の高水準で推移すれば、年間当たりで過去最高だった10年の861万1000人を上回るのは確実。目標の1000万人を達成する可能性も見えてきた。政府は7月から東南アジア諸国へのビザ緩和を行うなど、訪日客の上積みを図る構えだ。
民間企業側も政府目標の達成を後押しする動きに出ている。東武鉄道は7月から東京スカイツリー(東京都墨田区)の公式ホームページの一部外国語表示を4言語から17言語へ増やすなど、受け入れ体制を整備。エイチ・アイ・エスも8月から子会社を通じ、タイと日本を結ぶチャーター便の運航を始める。