■エレクトロニクス軽量化に道
東京大学大学院工学系研究科の染谷隆夫教授らは、科学技術振興機構(JST)課題達成型基礎研究の一環として、くしゃくしゃに折り曲げても動作する「超薄膜有機LED(発光ダイオード)」の開発に成功したと発表した。
染谷教授らは、高温で高エネルギープロセスが必要な酸化インジウムスズの透明電極を使わず、低温かつ低損失で形成可能な導電性高分子を電極に利用し高分子フィルムにダメージを与えず有機LEDを製造するプロセスを確立。厚さ1.4マイクロメートルの極薄高分子フィルムに有機半導体材料を積層し、世界最軽量1平方メートル当たり3グラムで最薄(2マイクロメートル)の有機LED作成に成功した。
このフィルムは、最小曲げ半径が10マイクロメートルで、くしゃくしゃに折り曲げても動作。また、ゴムの上に貼り付けることで、伸縮自在なLEDも開発した。輝度は1平方メートル当たり100カンデラ。
同研究グループは、これまでに厚さ1マイクロメートル級の高分子フィルムに、有機太陽電池と、有機電子回路を形成することに成功しており、今回の開発でこれら3種類の有機デバイスを1枚の高分子フィルムに集積化できることとなり、従来の有機エレクトロニクスを格段に薄型、軽量化できるようになるとしている。(インプレスウオッチ)