■肉食&健康志向で新カテゴリー開く
≪STORY≫
昨年3月に発売され、国内の茶系飲料市場に“新風”を吹き込んだ商品がある。日本コカ・コーラの「太陽のマテ茶」だ。健康志向の高い消費者の心を見事につかみ、緑茶やウーロン茶が席巻する市場で“マテ茶”という新たなカテゴリーを確立。予想を上回る好調な販売を続けている。
「茶系飲料の市場を拡大するには、今までにないカテゴリーを創造することが必要だった」
マーケティング本部の竹井仁美マネジャーは、太陽のマテ茶の開発経緯について、こう振り返る。
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茶系飲料市場は、清涼飲料市場全体の約4分の1を占める巨大カテゴリーだが、商品乱立に加えミネラルウオーターの需要拡大などで、近年は成長が鈍化している。「既存カテゴリーの新商品では市場を牽引(けんいん)できない」(竹井マネジャー)。そう判断し、日本になかった新しい茶系飲料を市場活性化の起爆剤にしようと考えたのが始まりだ。
新カテゴリーの開発にこだわる理由は他にもあった。「カテゴリーを築いたパイオニアブランドが、その後トップシェアを維持する」(竹井マネジャー)という実績があるからだ。キリンビバレッジの『午後の紅茶』、伊藤園の『お~い お茶』は、それぞれ紅茶と緑茶分野のパイオニアだが、それぞれのカテゴリーで現在までトップシェアを握っていることがそれを示している。
開発を本格化させたのは2009年。日本の消費者が好みそうだが、国内でまだ普及していない新しいお茶はないか-。さまざまな国や地域のお茶を試しては、消費者座談会などを通してヒントを探し回った。
着目したのは国内の食文化のある“変化”。それは、2006年以降、日本国民の1日当たりの肉消費量が魚を上回るというものだった。こうした中、肉食と健康志向をつなぐ飲料として浮上したのが、肉食大国の南米で愛飲されている“マテ茶”だった。