東京放送ホールディングス(TBSHD)は29日、NTTドコモなど4社に総額約119億円分の自己株式約977万株を売却し、資本・業務提携すると発表した。放送事業や収益力の強化が狙い。
ドコモは約70億円でTBSの発行済み株式の2.99%を取得する。ドコモが民放キー局に出資するのは3社目。
ドコモ以外に引き受けるのは三井物産、毎日放送、WOWOW。持ち株比率は、以前から出資している三井物産とMBSがそれぞれ4.03%、3.45%に拡大。新規株主のWOWOWは0.12%の比率となる。1株価格は1219円で、払込日は9月13日。
業務提携では、ドコモのスマートフォン(高機能携帯電話)向けショッピングサイト「dマーケット」で、TBSが興行する音楽ライブや展覧会のチケットを扱うことなどを検討している。三井物産とはテレビ通販、WOWOWとは番組の共同制作などで提携を図る方向だ。
TBSは、調達した資金を次世代の高精細テレビ放送に向けた設備投資や、主催する映像・文化関連のイベントの関連情報を来場者のスマホなどに配信するシステム開発に充てる。