新品種米、農業復興に追い風 伊藤忠が「たかたのゆめ」試食会

2013.9.11 06:00

伊藤忠商事の社員ボランティアが田植えを手伝った「たかたのゆめ」。左は陸前高田市の戸羽太市長=岩手県陸前高田市

伊藤忠商事の社員ボランティアが田植えを手伝った「たかたのゆめ」。左は陸前高田市の戸羽太市長=岩手県陸前高田市【拡大】

 岩手県陸前高田市で10月から収穫が始まる新品種米「たかたのゆめ」の販売に協力する伊藤忠商事と、子会社の伊藤忠食糧(東京都港区)が10日、伊藤忠本社で試食会を開いた。

 「たかたのゆめ」はJT(日本たばこ産業)が厳しい環境下でも育つコメとして、人気品種「ひとめぼれ」などと掛け合わせて開発。復興支援の一環として、開発に関する権利を含め、JTが陸前高田市に「寄贈」した。今年から12農家で作付けし、10月に50トンが収穫される。

 課題は販路だったが、同市でがれき撤去などボランティア活動をしていた伊藤忠に打診した結果、伊藤忠食糧を通じ5トン分が百貨店などでブランド米として販売されることになった。伊藤忠商事の社員ボランティアは田植えを手伝ったほか、将来はファミリーマートなど伊藤忠グループをあげて協力し、復興支援に一役買う。

 伊藤忠の高杉豪食糧部門長は「ほどよい甘さで冷めてもおいしい。将来は輸出にもつなげ、陸前高田の農家に元気になってほしい」と話していた。

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