生の音質にこだわったソニーのオーディオ新製品=26日、東京都品川区【拡大】
ソニーは26日、CDを上回る情報量を持つ「ハイレゾリューション・オーディオ」音源に対応したオーディオ製品8カテゴリー18機種を10月から順次投入し、今年度下期に、オーディオ製品全体の売上高に占める構成比を20%まで高める計画を明らかにした。
生演奏に近い音楽を楽しめる高付加価値製品を強化し、携帯音楽プレーヤーの市場を侵食しつつあるスマートフォン(高機能携帯電話)に対抗する。
ハードディスク内蔵型オーディオプレーヤー「HAP-Z1ES」(希望小売価格22万500円)など6機種は10月12日以降、順次売り出す。同機種は専用アプリケーション(応用ソフト)でパソコン内の音源を自動的に取り込み、圧縮音源でも高音質で楽しむことができる。
音楽業界各社と連携して、ハイレゾ音源を手軽に楽しめる環境整備も進める。まずは音楽配信会社レーベルゲートが運営するウォークマンの公式音楽配信サービス「mora(モーラ)」で、10月17日からハイレゾ音源の販売を始める。
音楽業界では世界的にデジタル化が進み、携帯音楽プレーヤーは圧縮音源を取り込んで持ち運べるスマホに押されがち。ソニーの高木一郎業務執行役員は「高音質で聴きたいというニーズに、ワンランク上の選択肢を提供する」と語り、ハイレゾ対応製品の拡販に意欲を示した。