セブン&アイ・ホールディングスが3日発表した2013年8月中間連結決算は、営業利益が前年同期比11.8%増の1645億円、最終利益が24.6%増の833億円と、ともに上期として過去最高だった。プライベートブランド(自主企画、PB)商品の強化と、中核事業セブン-イレブンの大量出店が奏功した。売上高に当たる営業収益は14.6%増の2兆8076億円だった。
セブン-イレブンは上期に950カ所新たに出店し、8月末時点で1万5831店舗となった。スケールメリットの拡大により、同部門の営業収益は37.9%増の1兆2772億円、営業利益も10.5%増の1287億円と大きく伸びた。
セブン&アイの村田紀敏社長は「来期もさらに積極出店する」と表明、今期計画する過去最多1500出店を上回る規模拡大に意欲を示した。
空前の出店攻勢を支えているのは、利幅が大きいPB商品の充実だ。今年4月発売のヒット商品「金の食パン」は、競合メーカー品より約100円高いにもかかわらず4カ月で1500万食を販売。高品質と24時間営業の利便性とが相乗効果を呼んだ。
消費税増税後の対策について、村田社長は「価格よりも付加価値を追求していく」と強調。今後もPBによる差別化戦略を徹底していく方針だ。