米国生まれの「アバロン」。昨年4月、国際自動車ショーでの初披露に向け、慎重に搬入された=米ニューヨーク【拡大】
米国主導で開発した新型セダン
例えば、昨年4月に米国で発売した新型セダン「アバロン」は、米カリフォルニアのデザイン部門が担当するなど、車両の開発をすべて米国主導で進めた。この現地に根ざしたクルマづくりが受け入れられ、販売は好調に推移しており、今年1~8月の米国全体の販売台数は153万4千台と前年同期に比べ9・6%増加した。
トヨタ車は品質、価格など合理的な条件ではすぐれているが、内装やスタイルが弱みといわれてきた。しかし、レンツは「それが章男社長によって克服されつつある」と強調する。豊田が「(この4年間は)平時では学べないことを多く学んだ時期だった」と話すように、苦難の連続が前例にこだわらない新たな試みを打ち出す背景となっているのは間違いない。
北米本部長に初の「米国人」
「トヨタに30年以上勤めているが、ここ3~4年の変化は大きい」。こう話すレンツ自身も、実はトヨタの歴史の中で初めて北米本部長に就いた米国人だ。修羅場がトヨタを変え、その効果が如実に表れ始めつつある。