ゲーム機大手による独立系開発メーカーの囲い込み【拡大】
これに対し、MSは独立系の開発者やメーカーを発掘するプロジェクト「ID@Xbox」を8月に立ち上げた。MSの支援を受けた開発者はコストをかけずにゲームの制作や販売サイトでの配信を手掛けることが可能となり、音声や身ぶりでゲームを操作するMSの技術「キネクト」なども利用できる。
任天堂も、欧米で独立系会社の支援を強化している。ゲームの開発者に、据え置き型ゲーム機「Wii U(ウィー・ユー)」の根幹となるソフトを無償で提供したり、サイトでの配信や宣伝を支援。年末までに、20前後のインディーゲームの配信を見込んでいるという。
次世代機の投入を間近に控えたSCEとMSだけでなく、現行機種の拡販に注力する任天堂も交え、まさにインディーズを奪い合う様相となっている。
中堅メーカーも刺激
こうした動きに大手・中堅のソフトメーカーも刺激を受け始めた。スクウェア・エニックスがスマホ向けのゲームをPSヴィータ向けに移植して4月に投入したRPG(ロールプレイングゲーム)「拡散性ミリオンアーサー」は、スマホ向け無料配信のダウンロードが国内外合計で650万件を突破。カードを使いながらも同社が得意とする物語性が人気を集め、登場するアイテム(道具)への課金で稼いでいる。