OBを含む大量処分などについて記者会見するみずほ銀行の佐藤康博頭取=28日、東京都中央区【拡大】
みずほ銀行は28日、暴力団関係者らへの融資を放置していた問題を受け、OBを含む計54人の社内処分を発表するとともに再発防止策を盛り込んだ業務改善計画を金融庁に提出した。塚本隆史会長は引責辞任するが、持ち株会社のみずほフィナンシャルグループ(FG)の会長にとどまる。佐藤康博頭取は報酬を半年間ゼロとするが続投するなど、中途半端な印象はぬぐえない。金融庁は追加の行政処分の検討に入っており、経営トップの責任の取り方をめぐり、問題が長期化する可能性もある。
「妥当だと思うが、非難も認識している」。佐藤頭取は東京都内で開いた記者会見で、社内処分をこう総括した。自身の進退については「辞任を考えたことはない」と明言した。
社内処分対象の役員は42人、OBは12人。みずほFG会長としての塚本氏も半年間無報酬とし、暴力団への融資を把握した当時の頭取だった西堀利氏には在任中の報酬50%、3カ月分の返納を求める。法令順守担当だったときに問題融資の情報を頭取に報告していなかった小池正兼常務も辞任。常務執行役員以上の役員は減給とする。
問題融資はグループの信販会社オリエントコーポレーション(オリコ)を通じて行われており、再発防止策では暴力団関係者らのデータベースをオリコと共有するほか、反社会的勢力との取引を遮断する専門部署を設置。また社外取締役を2~3人選任し、監視機能を強化する。
一方、みずほ銀行は佐藤頭取の会見に先立ち、暴力団融資問題に関する第三者委員会(委員長・中込秀樹弁護士)の調査報告書を公表した。問題融資がオリコを通していたため「(暴力団関係者が)自行の融資先であるという意識が希薄だった」と企業統治の甘さを批判。法令順守担当部の報告を「組織として見過ごす体制に陥っていたことが重大な問題」と指弾した。