任天堂が30日発表した平成25年4~9月期連結決算は、為替が円安傾向となったことで最終利益が6億円(前年同期は279億円の赤字)となり、中間期としては4年ぶりに黒字を確保した。一方で、据え置き型ゲーム機「WiiU(ウィー・ユー)」の販売が通期目標の5%程度にとどまる不振となり、本業のもうけを示す営業損益は232億円の赤字(前年同期は291億円の赤字)となった。売上高は前年同期比2・2%減の1965億円。
任天堂は売上高に占める海外比率が7割を超えるため、円安で260億円収支が改善した。ただ、海外でWiiUを値下げした影響や、円安で逆に原材料調達コストが増したことなどもあり、営業黒字は達成できなかった。
WiiUは今期の販売目標として900万台を掲げているが、4~9月期は46万台の販売にとどまった。任天堂は売り上げの約6割を11、12月の「年末商戦」に頼っているため、大阪市内で記者会見した岩田聡社長は「目標が達成できるかは、年末商戦が終わらないと判断できない」と強調した。
このため、26年3月期業績予想の売上高9200億円、営業利益1千億円も据え置いた。