この日の搭乗率は91%。日本人と香港人のほか、中国、東南アジア、インド、西洋と、乗客は多国籍だ。なかでも目立っていたのは南アフリカ人のにぎやかな4人組。日本に長期滞在中だが、「安かったから」1泊2日での香港旅行を思いついたそう。LCCならではの、さまざまな旅行者が生まれそうだ。日本人旅行者は、木曜日はフルタイムで仕事をして金曜日に有給をとり、香港に2泊して羽田で夜を明かし、そのまま仕事に行くというというタフな人や、12時間1本勝負・屋台を食べ歩いて日帰りするというツワモノも。
香港で1日をフルに遊び尽くすため、機内では眠っている人が多いが、有料で機内食サービスもある。機内食の事前予約はできず、搭乗後に注文して支払いをする。日本円の紙幣も使えるが、おつりは香港ドルのみだ。温かいミールは5種類。ほかにカップ麺やスナック菓子、アルコール飲料もあった。
いちばん人気でおすすめは、香港らしい飲茶セット(60香港ドル=約845円)だが、香港発羽田行きで完売していた。これは明日帰国する機内で楽しみたいと思う。
■江藤詩文(えとう・しふみ) 旅のあるライフスタイルを愛するフリーライター。スローな時間の流れを楽しむ鉄道、その土地の風土や人に育まれた食、歴史に裏打ちされた文化などを体感するラグジュアリーな旅のスタイルを提案。趣味は、旅や食に関する本を集めることと民族衣装によるコスプレ。現在、msn産経ニュースなどで「江藤詩文の世界鉄道旅 」、朝日新聞デジタルで旅コラム「世界美食紀行」を連載中。