国内のクラウドソーシング大手、クラウドワークスはいわばオンライン上の人材派遣会社だ。同社にはすでに10代から70代まで3万人が登録している。登録者の大半が東京以外に在住、30%が主婦だ。現在の職種はエンジニア、デザイナーなどのクリエイター関連が多いが経理や人事給与のプロもそろっている。この新しい労働形態には才能とスキルとやる気だけが条件だ。
緑や海に囲まれた広い家に住み、自分のライフスタイルに合わせて自由に仕事をする。離島や過疎地に住んでいることがハンディキャップどころかアドバンテージになる。これがクラウドソーシングの最大の利点だ。
IT(情報技術)を利用して働くことと人生の新しい価値を創造する。働く時間も場所にも縛られない、成果のみで賃金を稼ぐ実力だけの世界。成果が良ければ当然、仕事の依頼も増え、収入も増える。
長時間の通勤はいやだ。しかし、技術も才能もスキルもない。それは、それで仕方がないだろう。満員電車の中で人生を送ればいい。だが才能とやる気のある地方の人々にとっては確実に愉快な時代がやってきている。(実業家 平松庚三)