■総合力で「行動するシンクタンク」に
--シンクタンクのトップランナーを目指している
「1970年の設立以来、民間シンクタンクとして政府の政策や企業の業務を支援してきた。2005年からはIT(情報技術)システムの支援事業も行っている。従業員はグループ全体で約3000人。13年9月期連結決算は売上高811億円、営業利益53億円、最終利益28億円で、業績は上向き傾向にある」
--在任3年となるが、出身母体の銀行との違いは
「銀行の仕事は一般常識プラスアルファだったが、三菱総研にはあらゆる分野の専門家がいて視野が広がった。ただ、気をつけないと専門知識だけに閉じこもる『タコツボ化現象』に陥ってしまうので、タコツボの打破を心がけてきた。官公庁の政策案件の支援でも、専門知識だけでは一部分しかできない。広角レンズ的にいろいろな知識を組み合わせないと世の中の役に立てない」
--具体的には
「行動するシンクタンク、つまり『シンク&アクトタンク』への脱皮だ。計画の提案だけでなく施策の実施まで参加して経験すれば、実践的な知識を得ることで調査・企画のレベルアップを図れる。熊本で三菱商事と共同で発電事業を始めたのも、福島第1原子力発電所周辺の汚染土の処理対策に乗り出しているのもその一環だ」
--2020年開催の東京五輪の重要性を訴えている
「東京五輪は当社が社会的使命を果たす大切な機会だ。一過性のイベントではなく人口減少や高齢化、地球温暖化など積年の課題を解決するためのトリガー(引き金)にしなくてはならない。11月1日付で『ビジョン2020推進センター』を社内に新設したが、幅広い分野の専門家を抱える当社グループの総合力で課題の解決に取り組み、成果を五輪後の未来にレガシー(遺産)として残せるよう貢献していきたい」