【直球緩球】「電力市場活性化へ貢献が求められる」東京ガス・岡本毅社長

2013.12.16 21:16

東京ガスの岡本毅社長(寺河内美奈撮影)

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 --改正電気事業法が成立し平成28年にも家庭向けの電力小売りが自由化される

 「大口電力は相対取引だが、家庭向けは多数の小口顧客に電力を売らなければならない。1100万件の顧客を持つ当社は、電力市場活性化への貢献が求められるだろうし、当社としてもビジネス拡大への期待は大きい」

 --家庭向けは、採算が悪そうだが

 「確かに(ひとつの取引先と)10万~20万キロワットのオーダーで商売をやる方が効率は良い。家庭向けは面倒だからこそ、多額のコストを掛けずに参入できる事業者は限られる。当社は(ガス機器の販売、検針などを手がける)ライフバルという地域サービス窓口もある。単なる電力とガスのセット販売でなく、顧客のメリットをどう創出するか、検討を始めたところだ」

 --セット契約による最大のメリットは価格ではないのか

 「採算性の高い顧客を選ばないと、新規参入は難しいと思う。電力・ガス機器の販売や点検サービスをセットにするとか、顧客に便利な仕組みを考える。通信会社と共同で何か新サービスをするというアイデアもある。付加価値勝負にしないと疲弊するだけだ」

 --都市ガス事業の全面自由化は受け入れる方針だ

 「当社も顧客を奪われないよう、どう囲い込むかを検討する。その一つが家庭向けの電力販売だ。マンション一棟丸ごとの新サービスなどもあり得る」

 --一方で、発電設備の増強をどう考える

 「32年に向けた長期経営ビジョンで示した通り、現状200万キロワットの発電能力を300万~500万キロワットに拡大する。来年には具体化したい。東京電力の老朽化した火力発電所の建て替えに参画できるよう、さまざまな提案をしている」(藤原章裕)

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 おかもと・つよし 一橋大経卒。昭和45年東京ガス。取締役、副社長を経て平成22年4月から社長。66歳。京都府出身。

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