安倍首相との会談を終え、記者の質問に応じる数土文夫氏=7日午後、首相官邸【拡大】
東京電力は7日、取締役会を開き、下河辺和彦会長(66)の後任に社外取締役の数土文夫JFEホールディングス相談役(72)を起用する人事を正式に決めた。4月1日付で就任する。
東電は、これまで経営改革を主導してきた数土氏を新会長に迎え、再建を本格化させる。
数土氏は7日、首相官邸で安倍晋三首相に就任決定を報告。首相からは、福島第1原発事故の収束に向けた人的資源や資金の投入、地域独占に甘んじない競争力の強化などを指示された。会談後、数土氏は「福島の復興なくして、東電のみならず日本の将来はない。賠償、廃炉、電力の安定供給のためには経営を変えないといけない」と意欲を語った。
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【プロフィル】数土文夫
すど・ふみお 北海道大卒。1964年川崎製鉄(現JFEホールディングス)。副社長、社長を経て、2005年4月JFEホールディングス社長。10年6月相談役。12年6月から東京電力取締役。富山市出身。