国内石油化学、シェールガス革命を逆手に 新技術で生き残り図る (2/4ページ)

2014.1.10 06:06

 「さらなる再編必要」

 ただ、主要輸出先である中国経済が減速するなか、基礎化学品を中心に設備増強が相次ぎ、供給過剰は解消していない。価格競争による利益圧迫が続き、三菱ケミカルホールディングス(HD)は基礎化学品部門の14年3月期の営業損益予想を期初の黒字予想から一転、赤字予想に修正した。三井化学や宇部興産なども基礎化学系の採算が悪化する見通しで、「本格的な回復(時期)は不透明」(小林会長)というのが実情だ。

 11年は欧州債務危機で需要が減退し、12年は超円高を受けて汎用(はんよう)樹脂の輸入が急増し需給が軟化した。さらにはシェールガス革命により、国内で主流のナフサ(粗製ガソリン)よりも安い化学製品原料が流入するとの懸念が重なり、国内の石油化学業界はエチレンプラントの整理を一気に加速した。

 三菱化学が14年に鹿島のエチレン設備1基、住友化学が15年に千葉の設備、旭化成が16年に三菱ケミカルHDと共同運営する岡山の設備をそれぞれ停止することを決め、設備廃止の準備に入った。

「中長期で見れば、もう一段の再編をしなくてはいけないだろう」

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