ただ、賃上げの内容について宮原氏は「基本給を上げるベアのほか、賞与・一時金、諸手当などがある」と指摘。「それぞれの企業が自社の経営状況や課題を十分議論した上で、どれを選ぶかだ」とした。労働側が求めるベア実施にも「即OKということにはならない。個別の議論が必要だ」とクギを刺した。
そのうえで、「好循環のスタートは企業が利益を上げられるかどうかだ」と述べ、企業が利益を出して初めて投資や賃上げに回ると主張。「足元の氷は溶けたが空気はまだ冷たく、法人税の山や岩盤強固な規制の山がそびえている」と企業の置かれた現状をたとえた。さらに政府に対し、「成長戦略を早く具体化して、法人減税や規制改革、エネルギーコストの改善をしてほしい」と要望した。
4月の消費税増税を控え、消費喚起に賃上げ頼みの政府、一律のベア実施をもくろむ労働側、賃上げと引き換えに成長戦略の早期実施を促す経営側。政労使ともに賃上げ実現に足並みがそろったが、労使交渉の行方は予断を許さない。(早坂礼子)