巧妙化する模倣品生産の手口【拡大】
いたちごっこ
模倣品や商号侵害などには、大手家電メーカーが対策に乗り出し、中国の調査会社を使って模倣品などが流通していないかを定期的に確認する「定点観測」も続けている。
パナソニックでも日常的に模倣品などのチェックを続けており、不正な社名を見つけた場合、裁判所に訴えて1件ずつ抹消させている。「1社を抹消するのに半年間かかる」(担当者)という地道な作業で24(2012)年3月末時点で262社の登録を抹消した。しかし同時点で抹消に向けた作業中の業者も29社に上っており、抹消に抹消を重ねても後を絶たないのが実情だ。
昨年9月に中国全土に広がった反日デモでは、パナソニックの工場も襲撃されたが、簡単に漢字表記社名から松下を外すことができない背景には、商品ブランドを混乱させないという切実な事情があった。
関係者は、こう憤りを隠さない。
「中国でモラルや恩義などと言ってもはじまらないかもしれないが、工場襲撃だけでなく、模倣品の横行も裏切られた気持ちでいっぱいだ」