損害保険大手グループのNKSJホールディングス傘下にある損害保険ジャパンと日本興亜損害保険が、自動車保険の保険料を値上げする方向で検討に入ったことが26日、分かった。4月の消費税増税に伴い、保険会社が負担する自動車の修理代などが上がるため。2社は今夏以降、平均で1~2%程度引き上げる検討をしている。
損保ジャパンと日本興亜は9月に合併する予定。両社は合併に前後して商品改定を予定しており、それに合わせて保険料を引き上げる見通し。他の大手損保も、通例10月に実施する商品改定に向けて保険料値上げを検討している。
損害保険契約は非課税商品のため、消費税率が上がっても、保険料は上がった税率分を自動的に上乗せしない。一方、損保会社が自動車の修理工場に支払う費用や、代理店に支払う手数料には消費税が上乗せされる。
そのため、損保会社の支出増が予想され、NKSJに加えて、東京海上ホールディングス、MS&ADホールディングスの3グループの合計で、計約1030億円の支出増になると試算されている。