【評伝】技術と経営で強い指導力 セイコーエプソン名誉相談役の安川英昭氏

2014.2.28 22:10

安川英昭セイコーエプソン株式会社元社長

安川英昭セイコーエプソン株式会社元社長【拡大】

 2月25日死去したセイコーエプソンの安川英昭名誉相談役は、技術者として世界初のクオーツ腕時計を商品化した一方、同族経営の時計製造会社だったエプソンを上場させ、世界に知られる情報機器メーカーとして成長する土台を築いた。

 昭和30年の入社以来、一貫して技術畑を歩んだ。当時、エプソンは、服部金太郎氏が創業したセイコーグループの時計製造部門だった。クオーツ腕時計の開発では、設計チームのリーダーとして、苦労の末、短期間で小型化を実現した。

 51年に取締役に就任してからは、多角化に向け、情報機器の開発を推進。社長時代に発売したインクジェットプリンターは今や売上高の6割を占める屋台骨になっている。温厚な人柄の一方、パソコン事業からの撤退を決めるなど強いリーダーシップを発揮した。

 碓井稔社長は「会社を強い体質にすることに心を砕かれた」としのぶ。

 会長だった平成15年に念願の東証1部上場。「決断から12年もかかった」と感慨深げに語った。創業家で大株主の服部家との調整などにも力を尽くした。

 社会貢献にも熱心だった。指揮者の小澤征爾氏が総監督を務める音楽祭「サイトウ・キネン・フェスティバル松本」を長年サポート。亡くなるまで理事を務めていた。

 21年に名誉相談役に退いてからも週に1度は会社を訪れていたという。昨年暮れにも研究者のインタビューを受け、ものづくりの大切さを熱心に語ったばかりだった。(田村龍彦)

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

実践で使える英会話を習得!業界最高峰の講師がサポートします。毎日話せて月5000円《まずは無料体験へ》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

サンスポ予想王TV

競馬などギャンブルの予想情報を一手にまとめたサイト。充実のレース情報で、勝利馬券をゲットしましょう!