日本郵政は5日、同社の前社長で顧問に就任していた坂篤郎氏が同日付で退任したと発表した。官房長官の要請に応じて、坂氏が辞表を提出した。坂氏以外の日本郵政、日本郵便、ゆうちょ銀行の顧問約20人も3月31日付で退任する。
坂氏は一昨年12月20日に斎藤次郎社長の後任に副社長から昇格したが、安倍晋三政権が旧大蔵省(現財務省)出身者が2代続くことを問題視。民間出身の西室泰三・東芝元社長を社長に招いた。
菅義偉官房長官は4日、所管の総務省に無断で坂氏が顧問に就任し報酬を得ていたことに不快感を示し、日本郵政に見直しを求めていた。
日本郵政は「顧問の人数や氏名は公表していない」(広報部)としており、これまで同社OBなどが就任し報酬を支払っていたもようだ。