イオンの電子マネー、ワオンには水色の基本デザイン以外にも多彩なデザインをあしらった地域限定カード「ご当地WAON」がある。
ご当地ワオンを支えているのが、各都道府県などと締結している包括連携協定だ。この協定は、イオングループの店舗を物資供給のための拠点として活用するといった防災対策から、地元産品の販路拡大など多岐にわたる。包括協定のなかでご当地ワオンは、ICカードを使った商業振興の一環と位置づけられている。
ご当地ワオンには2つの役目がある。一つは香川県の「めぐりん」との連携のように地域通貨としての機能。もう一つは、カード利用額の一部を子育て支援や環境保全のための基金などへ寄付する地域還元だ。
例えば、2009年に大田市観光協会(島根県)との協業で発行された「石見銀山WAON」は、カード利用で石見銀山の有料施設に割引料金で入場できるほか、利用額の一部を石見銀山の環境保全に活用する。もちろん、石見銀山以外の全国各地のイオングループの店舗や加盟店でも通常のワオンカードとして使える。
ご当地ワオンはすでに約90種類発行されており、富士山やくまモンなどさまざまな図柄のワオンカードを、全国のイオンやマックスバリュの店舗などで購入できる。買い物するだけで遠く離れたふるさとへ簡単に社会貢献ができるといえそうだ。
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■イオン
【設立】1926年9月21日
【本社】千葉市美浜区中瀬1-5-1
【資本金】1990億5400万円
【従業員数】約42万人(2013年8月末、グループ全体)