新工場に導入された1日30万本のおしぼりを洗える連続洗濯機と藤波克之社長=東京都国立市【拡大】
抗ウイルス技術は、独自に発見した金属酸化物クラスター(MPM)化合物と抗生物質、抗菌剤の組み合わせにより化合物同士が反応せず、安定性が高い。例えば、おしぼり上のウイルスの活動は99.9%以上抑制し、感染力を低減させる。おしぼり自体にウイルスを寄せ付けないブロック機能も備えており、100度の高温時でもそれらの機能が維持される。MPM化合物や水溶液、リネン製品の製造方法など各種特許を取得済みだ。
第1弾として商品化した抗ウイルスおしぼりの製造方法も特許を取得。藤波タオルサービスが12年2月から販売しているほか、現在は全国のおしぼり業者15社以上にライセンス提供するなど販路を広げている。
VBジャパンテクノロジーは現在、複数の大手企業と共同開発を推進。「抗ウイルス機能を固定化して水に溶けないようにすれば、家庭用タオルなどさまざまな商品開発に応用できる」(藤波社長)。さらに、医療分野への応用や多様な抗ウイルス素材の開発など事業構想は数多い。大学や親会社の手助けを借りながら1人で奮闘する藤波社長だが、「今秋には研究や営業などプロパー社員を雇いたい」と早くも1人立ちを目指す。(芳賀由明)
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【会社概要】VBジャパンテクノロジー
▽本社=東京都国立市泉1-12-3
▽設立=2013年1月
▽資本金=1000万円
▽従業員=1人
▽事業内容=抗ウイルス技術のライセンス事業、溶液製造、関連商品の企画開発など