マルチ・スズキは現在、売り上げの5.7%をロイヤルティーとしてスズキに支払っているが、株主グループは生産委託でこのロイヤルティーが上昇する可能性があると指摘。マルチ・スズキに宛てた書簡で「グジャラート工場建設を自社で行うことが唯一、公平で説得力のある道だ」と訴えた。
こうした声に対してマルチ・スズキは、事前分析で自社や株主の利益になるとの結論を得たうえでの計画変更だと主張する。同社のマルガバ会長は「根拠に乏しい投資家の不平で判断を変えるつもりはない」と述べ、強気の姿勢を示した。
現地紙フィナンシャル・エクスプレスなどによると、今年10月施行予定の新会社法で関連当事者間の取引には少数株主の同意が必要との条項があることから、インド証券取引委員会も今回の計画変更に注目しているもようだ。
マルチ・スズキは今年2月の販売台数(輸出含む)が前年同月比0.4%減の10万9104台にとどまり、4カ月連続の前年割れとなった。苦しい販売状況が続くなか、新工場問題は新たな悩みの種となりそうだ。(シンガポール支局)