カジノは特効薬か
米カジノ運営大手シーザーズ・エンターテイメントのジャン・ジョーンズ・ブラックハースト上席副社長は「日本進出に大変興味がある」と話すなど、多くの海外企業が関心を寄せる。また政府が指定した国家戦略特区のうち東京圏は「国際ビジネス圏」がコンセプトで大手不動産や建設、観光など関連業界はIRリゾートの実現に期待する。
カジノに詳しい大阪商業大学の美原融教授は日本で根付く条件として「ギャンブル依存症を防ぐ抑止力とともにバランスを取る政策も必要。ビジネス会議とセットなら外国人客誘致の効果は大きく日本経済の活性化に貢献できる」と話す。
ただ外国企業が拠点を設ける「アジアヘッドクオーター構想」で、日本はシンガポールや香港などに圧倒的に後れを取る。その日本で国際会議を開くメリットを見いだしてもらえるのか。またカジノは収益面でIRリゾートを支える効果が期待されるが「どうしても必要という理由が説明しにくい」(観光庁幹部)との慎重な見方もある。
カジノだけでは、海外からの投資や観光客増加の特効薬にはなり得ない。まずは日本が世界から人・モノ・金が集まる国となるよう環境を改善することが先だ。そのためには、法人税の実効税率引き下げや規制緩和を急ぐ必要がありそうだ。(藤沢志穂子)