ただ、施設完成後にブログを再チェックすると、施設を視察した感想があり、そこには同施設が入所する園児のみならず、働く保育士にも配慮された恵まれた環境を実現するものであることが記されていた。
「なんとかしなければならない」と社会に認識される事柄へのソリューション提供は、業に抵抗感を持つ人間の認識を少しは変えてくれるはずだ。業そのものの存在感を変えるまでに至らずとも、「地域社会のために在ってよかった産業」というポジションの確立は必至。パチンコをしない人々の認識を変える契機にもなる。今般のパチンコホール組合の取り組みが、遊技業界のCSRの在り方を新たなステージへと導くきっかけとなることが願われてならない。
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【プロフィル】濱口理佳
はまぐち・りか 関西大学大学院文学研究科哲学専修博士課程前期課程修了。学生時代に朝日新聞でコラムニストデビュー。「インテリジェンスの提供」をコアにワールド・ワイズ・ジャパンを設立。2011年、有志と“LOGOSプロジェクト”を立ち上げた。