さまざまな技術によって開発されたQSの事例が紹介された=3月25日、東京・銀座【拡大】
■多様な技術と組み合わせ楽しく応用
米国発の「クオンティファイド・セルフ」(QS)のイベントが3月25日、東京・銀座のアップルストアで開かれ、さまざまな技術との組み合わせで実現したQSの事例が発表された。
「konashi(こなし)は、スマートフォン(高機能携帯電話)とつながるデバイスを簡単につくれるキットです。ゼロからプログラムを作らなくてもいろいろなことができるし、はんだ付けなしでつながる拡張ボードもあります」
ロボット開発などを手がけるユカイ工学代表の青木俊介氏は、電子工作キット「konashi」を紹介した。初心者でも脈拍を計測してスマホに記録する機器や、おもちゃの電車をスマホで操作する仕組みなどを作ることができるという。
「共同でアイデアを出しあい何かを開発するkonashiを使ったワークショップも開催しています。そこで優勝した作品を紹介します」
促されて壇上に上がったのは、慶応大学医学部の吉永和貴氏と電気通信大学情報理工学部の上平倫太郎氏。薬の飲み忘れを防止する機器とアプリ「flixy(フリクシィー)」を開発した。
「薬を飲む時間になるとスマホが振動し、薬ケースが光って知らせます。服薬すると自動的にアプリに記録すると同時に家族への通知もできます。血圧なども記録することによって服薬の効果をグラフで視覚化し、モチベーションを維持します」
現在、クラウドファンディングと呼ばれる手法を使い、製品化の資金集めを行っている。