一方、国内銀行は国債の保有残高を減らしている。日銀によると、今年2月末の保有残高は約132兆円と、大規模な金融緩和を導入する前の昨年3月末と比べて約35兆円減った。
日銀が金融緩和に伴い大量の国債を買い入れているため、14日の国債市場では約13年ぶりに新発10年国債の取引が終日成立しなかった。国債の利回りは低下しており、長期金利は0.6%程度で安定。銀行が国債の売買で稼ぎにくい状況だ。
全国銀行協会の平野信行会長(三菱東京UFJ銀行頭取)は「国債保有(の比率)はゆっくりと落としている」と説明する。
銀行が国債保有を減らす一方で増やしているのが、貸し出しや外債などのリスク資産だ。日銀によると、国内銀行の2月末の貸出残高は約447兆円と、前年同月比で約13兆円も増えた。景気回復に伴い、「企業の資金需要は幅広い業種で拡大している」(平野会長)中で今後も貸し出しを増やす方針だ。
これまで銀行は保有株下落に伴う評価損が経営を不安定化するリスクを減らすため持ち合い株の解消を進めてきたが、比較的利回りの高い外債を中心とした外国証券の保有額は約47兆円と、1年前に比べて約4兆円増えた。内外の金利差が広がれば、さらに外国証券の保有額が増える可能性がある。