■生・損保を手掛けるグループの強み発揮
--新社長としての経営方針は
「グループで生命保険と損害保険の両方を手掛け、顧客に総合的な提案ができる強みをさらに発揮できるようにしたい。生保業界は顧客のニーズが変化し、医療・介護分野の競争激化や販売チャネルの多様化などが進んでいるが、変化を的確に捉えて機敏に対応できるようにしなければならない。2~3カ月は現場を回って従業員の声を聞き、変えるべきところがあるかどうか探る」
--損保系生保としての強みをどう磨くか
「日本で最大の損保グループの膨大な顧客基盤と販売基盤を生かす。損保の代理店を活用し、総合的なリスクを顧客に提案する取り組みは17年前から実施していた。コンサルティングのやり方が違い、本質的に理解するのは大変だが、やっとできるようになってきた。当社の代理店網は1万7000弱と損保の代理店網の一部にすぎず、これからさらに広げていく」
--グループの損保2社の生保事業を三井住友海上あいおい生命に集約する機能別再編が今年度から始まった
「当社を含めて3社が行っていた商品供給や保全、管理を2018年3月末までに集約する。システム上はハードな仕事だが、やり遂げれば成長領域を取り込めてかなりの収益源になり、顧客にも代理店にも分かりやすくなる」
--今回の再編に三井住友海上プライマリー生命保険が組み込まれなかった理由は
「同社は銀行窓口で保険を販売しており、ビジネスの領域がかなり違うため、集約する必要はない」
--海外での生保事業は一元化しないのか
「生保事業はアジア4カ国に進出しているが、人脈やノウハウがある三井住友海上火災保険が前面に出て、当社は人や技術などを供給する形だ。力が付いてくればスキームは変わるかもしれないが、現時点ではない」
◇