【エンジニア革命】「マネジメント」力で飛躍 多彩な言語でコミュニケーション (2/4ページ)

2014.5.17 05:00

 「大工の言葉」で話す

 経営学者のドラッカーは、ソクラテスの言葉を引用し、「大工と話すときは、大工の言葉を使え」と説いた。つまり、「コミュニケーションは、受け手の言葉を使わなければ成立しない。受け手の経験に基づいた言葉を使わなければならない」と。これは2000年以上を経た今でも何ら変わらないように思える。

 このような話をすると、形だけまねて、「大工の言葉」を話そうとする人が出てくる。ところが、ドラマなどで地方の方言でしゃべるシーンが出てくるが、単に人から聞いた程度でしゃべると、地元の人はすぐに分かってしまうものだ。筆者も福井県出身なので、ドラマで福井のシーンをみると、単なるまねなのか、実際に地元に行き、練習して身に着けてきたものなのかすぐに分かる。体裁だけ繕ってもうまくいかない例だ。

 さらに、技術経営(MOT=Management of Technology)的に言えば、コミュニケーションを取るために、職場間を動き回ることを、「マネジメント・バイ・ウオーキング・アラウンド(MBWA)」と呼んだりする。メールや電話でのやり取りのみならず、平たく言えば職場をうろつくだろうか。また、多様な領域(ディシプリン)間の意見を聞いて理解し、それを全体として調整しながら進める能力のことを「マルチ・ディシプリン」と呼ぶ。

他部門と話をするときに注意すべき点がある

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