全国で15基の設置を計画しているJX日鉱日石エネルギーの佐々木克行・水素ステーションプロジェクト室長は「まだ建設は始めていない。車が販売されるころに全ての水素ステーションを完成させることは難しい」と嘆息する。東京都や埼玉県など9カ所に設置予定の岩谷産業の担当者も「このままでは間に合わない」と打ち明ける。
設置のための申請が複数の省庁にまたがっている点も障壁になっている。高圧ガス保安法は経済産業省が、建築基準法は国土交通省が、消防法は総務省がそれぞれ所管する。
自動車メーカー各社は開発競争を加速させており、トヨタ自動車とホンダが27年にFCVを市場投入する計画だ。かつて1台1億円といわれていた価格も、技術の進歩と一定の量産化でようやく1千万円を切る目途が立ったためだ。