サントリーホールディングス本社【拡大】
新浪氏は三菱商事の食料部門出身で、ローソンに三菱商事が出資した段階から経営再建を担い、2002年に社長就任。海外出店の加速や野菜、医薬品の販売強化といった店舗展開の多角化で業績を急成長させた。
その手腕を佐治氏は「『やってみなはれ』的エネルギーがある」と高く評価。「ダボス会議(世界経済フォーラム年次総会)に出るなど国際的な人脈も豊富で、グローバル展開を目指すサントリーにぴったりだ」と期待を込める。今後は「新浪氏と二人三脚」(佐治氏)で世界展開を加速させる考えだ。
サントリーは5月に約1兆6000億円を投じて米蒸留酒大手ビームを買収、蒸留酒の世界シェア3位に躍り出た。2020年にはグループ売上高4兆円と13年比で倍増させることを目指している。
昨年には、中核の飲料・食品子会社、サントリー食品インターナショナルを東京証券取引所に上場させるなど、国際競争に乗り出すための環境整備を急いでいた。