【未来への伝言】古森重隆・富士フイルムホールディングス会長兼CEO(中) (2/3ページ)

2014.7.9 05:00

富士フイルムヨーロッパ社長時代、古森重隆氏(中央)は欧州の地でもリーダーシップを発揮した=1990年代後半

富士フイルムヨーロッパ社長時代、古森重隆氏(中央)は欧州の地でもリーダーシップを発揮した=1990年代後半【拡大】

 「大きな改革を行う際、大事なのはどのタイミングで、どれくらいのスピードで、どのくらいのスケールでやるかを意識することだ。写真分野の構造改革も、タイミングを逸していれば、その後にやってきたリーマン・ショックや歴史的な円高にのみ込まれてしまい、会社として大変なことになっていたかもしれない」

 《フィルム事業に代わる新たな成長事業を見つける一方、研究開発への投資を積極的に続けた》

 「メーカーの場合は、自分たちが持っている技術と全く無関係な領域に進出してもうまくいかない。既存事業で培ってきた技術を『棚卸し』し、その技術を生かせる領域を探り出していくことが大切。つまりシーズとニーズのすり合わせが重要になる」

 ◆6つの重点事業分野

 「2001年ごろから研究開発の役員らとともに、縦軸を現在の技術と新しい技術、横軸を現在の市場(事業)と新しい市場とする4象限のマトリックスを書いて、検討を行った。そして医薬品や化粧品、高機能材料などの分野で技術の応用が可能という結論になり、6つの重点事業分野を策定した」

 《古森氏は社員に対し、「自分の頭で考え抜くこと」の重要性を説く》

 「私が社長になった理由の一つは『人一倍、会社思いだった』ことだ。会社思いの社員は貴重で、自分の会社であるというオーナーシップを持って仕事に取り組んでいる人は、他人の意見をうのみにしない。当社の社員には『社外のコンサルタントや弁護士に頼りすぎるな』といつも言っている。他人の意見を謙虚に聞くのは必要だが、最後は自分の頭で判断することが何よりも大事だ」

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