東京電力は5日、マンション向けに電力を割安な料金で供給する「一括受電サービス」を開始すると発表した。平成28年度に約4万戸の顧客を獲得し、年間売上高4億円を目指す。東電や関西電力、九州電力は子会社を通じて、すでに新築マンション向けの一括受電サービスを行っているが、大手の電力会社本体の参入は全国初となる。
対象は、1棟で50戸以上の既設分譲マンション。東電が送った電気をマンションの管理会社や管理組合が安くまとめて買い、玄関やエレベーターなど共用部の料金を2~4割程度削減できる。検針、機器の保守点検、料金徴収などは東電がすべて請け負う。契約期間は原則10年。入居各世帯の電気料金は変わらない。
一括受電サービスは、三菱商事などが出資する中央電力、NTTファシリティーズ、長谷工グループなどが参入。東電は東日本大震災後、原発の長期停止の影響で電気料金が上昇し、管内にある約300万戸の既設マンションのうち10万戸を一括受電事業者に奪われている。事業に参入し、顧客離れに歯止めをかけたい考えだ。