■「旅体験」を共有できる専門SNS開設
旅に特化したSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)が今秋登場する。サービス名は「TraBerry(トラベリー)」で、運営するのは昨年11月に設立されたActie(アクティ)だ。杉江直哉最高経営責任者(CEO)は「旅は経験した人だけでなく、その経験を共有した人にも良い影響を与える」と、SNSとの親和性を強調する。
--トラベリーの内容は
「過去にフェイスブックで投稿した旅行関連の写真だけを簡単操作でピックアップし、(トラベリーの)サイト上にアップできる。写真にはタグ(目印)をつけて分類することともできる。それらの写真を介して友人らとの交流を深めてもらうのが狙いだが、ゆくゆくは他人が見て、旅のプランを練る際の参考などに活用できるようにしたい。新しいメディアという意味を込め、『パーソナル旅マガジン』と呼んでいる」
--タグの内容がユニークだ
「感情や状況ごとに複数用意する。たとえば『ぼっち』と名づけたタグは、一人で旅したことを示すのに役立つ。旅とひと口にいっても、人によって目的も人数も行き先も違う。この方が写真の内容や趣旨を端的に表現しやすいし、閲覧者が旅の参考にする場合にも便利だ」
--収益モデルは
「まず集客に力を入れた後、1、2年目以降に確立したい。宿泊施設のサイトや旅行予約サイトに誘導することで一定の手数料が入るような仕組みを検討中だ」
--起業の経緯は
「いつかは起業すると決めていたが、はっきりとした起業志向があったわけではなかった。昨年夏に米シリコンバレーで起業家や投資家から話を聞く機会があり、『起業するなら今しかない』と独立を決意した。(日本に比べて)起業を目指す人が多い米国で生まれ育った影響はあるかもしれない」