日本企業のインド進出、環境の見極めが必要 インフラ整備・雇用に課題 (2/4ページ)

2014.8.23 07:24

道路整備の遅れから、ムンバイ市内は渋滞が激しい(那須慎一撮影)

道路整備の遅れから、ムンバイ市内は渋滞が激しい(那須慎一撮影)【拡大】

 新政権の誕生で経済の再成長に期待がかかる一方、インフラ整備の遅れや雇用問題といった「インドリスク」の解消も大きな課題として抱える。

 08年頃までの好況期に政府はエネルギー、土地市場の自由化などを十分に行わなかった。さらに、大型小売店の進出規制をはじめとするビジネス上の煩雑な手続きの増加も重なり、足元の経済成長率は4~5%と好況期の半分にまで減速。インドをめぐるさまざまなリスクは、日系企業の設備投資への姿勢を慎重にさせている。

 南部カルナカタ州にあるトヨタ自動車の生産子会社「トヨタ・キルロスカ・モーター」で今年3月、賃金交渉が難航したことから組合員が生産活動を妨害し、会社側が工場の稼働を一時停止する「ロックアウト」に踏み切る事態となった。トヨタによると、4月22日にはロックアウトを解除したという。

外資勢の工場でストライキなどが頻発

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