サントリーホールディングス(HD)は25日、事業会社の組織改編を10月1日付で行い、中核のサントリー酒類からビール事業を分割、新会社の「サントリービール」を設立すると発表した。サントリー酒類はウイスキーなど蒸留酒専業会社となり、今年5月に米ビームを買収して発足したビームサントリーの傘下に置く。同日開いた株主総会で承認された。
元ローソン会長でサントリーHD顧問の新浪剛史氏(55)が社長に就くのに合わせ、グローバル市場で世界大手と競う新体制を作るのが狙い。蒸留酒事業は今後、ビームが各国に有する販路を引き継いだビームサントリーが主導する。
一方、国内中心のビール事業は分社化して独立経営を行うことで、日本市場に対応した戦略を素早く打ち出し、成長を加速させる。
サントリービール社長にはサントリー酒類ビール事業部長の水谷徹常務(53)が就任、新体制となる酒類社長には同スピリッツ事業部長の小泉敦常務(53)が昇格する。現社長の相場康則サントリーHD副社長(65)はビールと酒類の両社を統括する。
また、新浪氏は25日付で取締役に就任した。来月1日付でビームサントリー取締役にも就任する予定。