【本気の仕事講座】(34)佐渡の廃校を酒蔵に (2/2ページ)

2014.12.2 05:00

「壁は越えたいからできる」を信条とする尾畑酒造専務取締役の尾畑留美子さん

「壁は越えたいからできる」を信条とする尾畑酒造専務取締役の尾畑留美子さん【拡大】

 「学校蔵」プロジェクトはその象徴。佐渡に「日本で一番夕日がきれいな小学校」と言われた西三川小学校があったが、4年前に136年の歴史に幕を下した。尾畑酒造はこの廃校を酒蔵としてよみがえらせるプロジェクトに着手。新しい学校の「校訓」は幸せを醸す酒造りという思いを込めて「幸醸心」。学校蔵は理科室と理科準備室を改造してタンクを2基置き、仕込みを終え、11月から学校蔵ブランドの発売を開始した。学校蔵プロジェクトはさまざまな展開を考えている。酒造りを学べる場として、今後は国内外から希望者を受け入れ、さまざまな属性の人たちが交流する拠点としていく。

 また、佐渡はトキでも有名。環境の島としてプールに太陽光パネルを設置し、再生エネルギーを取り入れた酒造りを東大と共同研究中だ。島を元気にして自立と自律を生み出すことに余念がない。経済協力開発機構(OECD)の元科学技術顧問、エーリッヒ・ヤンツ氏は「進化とは、常に知的であり続ける宇宙が、本来的に持つ遊び心の表れである」と言った。学校蔵プロジェクトにワクワクするような進化の胎動を感じる。なぜなら、そこには未来からの留学生が結集するからだ。

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【プロフィル】柴田明彦

 しばた・あきひこ 1959年、東京生まれ。亥年、乙女座、AB型。慶大法卒。83年電通入社、新聞局業務推進部長などを歴任し、2006年退社。一般社団法人「NS人財創造機構」を設立し、大学講義や講演会、研修を行う。14年に設立した「多様性工房」で、広報・宣伝や販売コンサルティングも手がける。著書は「ビジネスで活かす電通鬼十則」(朝日新書)ほか。

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