オン・オフを切り分けずに何もしない時間を大切にしたいという青野賢一さん【拡大】
--広いジャンルで活動している理由は
「最近、ファッションがとても好きだという層が少なくなった。でもその一方で、日本人のファッションの平均点は着実に上がっている。以前よりも安い値段でそれなりに流行に合う服が手に入るようになったという構造的な変化もある。そうした中で、ファッションは面白く格好良いということを語っていきたい。そのためにファッションと隣り合っている音楽や文学、アートなどの広いジャンルで情報発信を行っている。ファッションを文化としてとらえることの大切さを伝えていきたい」
--オフの時間の過ごし方は
「好きなことをやらせてもらっているから、全て仕事とも言えるし、全て遊びでもあるとも言える。個人的にはあまりオンやオフという発想がない。事務所で仕事をして、適当に切り上げて帰り、食事をしてからまた家で仕事をしている。常に何本かの仕事が同時進行している状態で、限られた時間とのせめぎ合いになることが多い。締め切りのある仕事がほとんどなので、厳しいこともあるが、基本的に楽観的に物事を考えるようにしている」
--リラックス法は
「何もせずにボーッとしながらコーヒーを飲んだり、本を読んだり、たばこを吸ったりしているとき、特に『これについて考えよう』というわけでもなく、頭が動いていることがある。そんなときに『これはこうしたらいいのではないか』とアイデアが浮かぶことが多い。今日はオフだと思うと考えることをやめてしまうので、オン・オフを切り分けずに、何もしない時間を大切にしたい」
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