燃料共同調達で提携拡大　東ガスと関電が検討　火力発電所も

　東京ガスと関西電力が、燃料の共同調達などの提携拡大を検討していることが２９日、分かった。首都圏で火力発電所を共同で建設・運営することも検討する。両社は２０１６年～１７年にも実施される電力とガスの全面自由化を控え、コスト削減に向け幅広い相手先と提携を模索しており、地域と業界の垣根を越えた提携が活発化する可能性がある。

　すでに両社はオーストラリア西部沖合の「イクシスガス田」で開発を進める液化天然ガス（ＬＮＧ）プロジェクトに東京電力などと参画するなど、燃料の共同調達では連携している。こうした取り組みを拡大し、調達コストの削減につなげたい考えだ。

　また、電力の全面自由化を見据え、関電は首都圏で大型の石炭火力発電所の建設を検討している。複数の事業者と共同運営する計画で、これに東ガスも参画を模索する。

　関電は電力需要の３割を占める首都圏で電源を整備でき、東ガスも電力小売り事業を強化できるとみている。東ガスは九州電力が首都圏で建設を計画している火力発電事業にも参画する可能性がある。