■炭素繊維などで攻勢 ヘルスケアも拡充
--2015年度の経営課題は
「高値の際に仕入れた石油化学原料を使って利益を失っている状態を、正常化するのが喫緊の課題だ。中国やインドで生産する繊維原料を収益に結びつけ、世界シェアトップの(自動車のテールランプなどに使う)アクリル樹脂原料の業績をより伸ばしたい。成長戦略の中心になる先端素材の炭素繊維やディスプレー材料などは積極的に投資して攻勢をかける」
--14年11月に持分法適用会社だった産業ガス大手、大陽日酸を連結子会社にした
「今後、本格的に立ち上がるシェールガスを原料とする米化学プラントに対し、窒素や水素を供給できるなどグループの化学事業との相乗効果を期待している。大陽日酸が展開する半導体製造装置は、LED(発光ダイオード)事業にも活用できる。在宅医療向け酸素ボンベなど、ヘルスケア分野へも応用できる」
--昨年4月にヘルスケア関連事業を一体運営する生命科学インスティテュートを立ち上げた