タイのチェンマイにフレンドグループが開設する高齢者向けケアハウス【拡大】
国連によると、タイは2010年時点で65歳以上の高齢者が人口の8.9%を占め、25年には15.0%になると推計されるなど東南アジアでは最も高齢化のスピードが速く、介護施設や福祉機器のニーズが高まっている。
山口馨右(けいすけ)会長(74)は「米ハワイやマレーシアも調査したが、親日的で生活コストも安いタイを選んだ」と説明する。当面の利用者は富裕層をターゲットとし、英語圏の国や寒さが厳しい中国、ロシアからの移住者も視野に入れる。
さらに、在宅介護に欠かせない手すりや昇降機などを導入する住宅改修支援事業もタイで計画。日本式介護の研修や日本語と英語の教育を行う介護士養成学校の運営も検討している。
フレンドは栃木県のほか東京都と神奈川、埼玉両県で21店舗の調剤薬局を運営。2000年に介護事業に参入し、きめ細やかなサービスを実現できる小規模な施設に特化してきた。山口会長は「信用と信頼をタイでも強みとし、質の高いサービスを提供する」と意気込んでいる。(村山雅弥)
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【会社概要】フレンド
▽本社=栃木県小山市羽川524-2
▽設立=1990年8月
▽資本金=1430万円
▽従業員=651人(グループ全体)
▽事業内容=調剤薬局、在宅介護を支えるデイサービスセンターや居宅介護支援センターなどの運営