3メガの存在感が高まったのは、日本企業が主導する海外の大型案件が増えたためだ。三井物産や三菱商事が参画する米液化天然ガス(LNG)輸出事業「キャメロン」(77億ドル)をはじめ、丸紅などによる豪ロイヒル鉄鉱山開発事業(71億ドル)などの組成案件には3メガがそろって参画した。
さらに、三菱UFJは伊藤忠商事が参画するトルコ製油所建設事業、三井住友はカジノが入るシンガポールの複合型リゾート「マリーナベイ・サンズ」の借り換え、みずほは関西電力などによるインドネシア水力発電事業を個別に手掛けた。
三菱東京UFJ銀行ストラクチャードファイナンス部の担当者は「昨年、当行の米国事業と米銀子会社ユニオンバンクの運営を一体化し、米国のプロジェクトファイナンス事業を強化できた」と話す。
三井住友銀行のプロジェクトファイナンス営業部のラジーブ・カナン部長は「新興国の資源やインフラ需要は大きく、市場規模は20年までに5000億ドルに倍増する」と意気込む。