今3月期の赤字転落を報じられたシャープの株価が19日午前の東京株式市場で急落し、一時昨年来安値をつけた。シャープではこの報道を受けて、通期業績予想の最終黒字300億円を下方修正する見通しを公表したが、具体的な金額や赤字転落の可能性については触れていない。
シャープの株価は前日終値と比べて、寄り付きは13円安の239円。一時23円安の229円まで値下がりし、下落率は9%を超えた。午前終値は6.7%下げて17円安の235円となった。
昨年の値動きは高値386円、安値254円。今年に入り値を下げており、前週末16日の終値は252円まで下げていた。
同社の今3月期業績をめぐっては、19日付の日本経済新聞が最終利益300億円の見通しから一転、赤字転落すると報道。これが悪材料となり、寄り付きから売りが膨らんだ。
シャープは日経新聞の記事に対し、同日朝方に赤字転落かどうかは触れず、「3月期の業績については、急激な為替の変動による国内販売の採算悪化及び液晶事業における競争激化等の経営環境の変化により、従来予想を下回る見通し」と現状を公表した。業績予想の修正については検討中とした。昨年4-12月期決算は2月3日午後に発表する予定。