背景にあるのは、2011年7月に発効した欧州連合(EU)との自由貿易協定(FTA)の影響だ。昨年に1・5リットルを超える車の関税の完全撤廃で、欧州車の価格競争力が一段と高まっている。韓国の自動車業界が恩恵を期待していたFTAは、むしろ“裏目”出ている可能性があるという。
そのうえ、外国為替市場での円安、ウォン高傾向が韓国の輸出企業の業績を圧迫。韓国の14年の自動車生産は、12年からの減少傾向から抜け出したものの、前年比0・1%増にとどまる。
日本勢でも、日産自動車の高級車ブランド「インフィニティ」が人気。朝鮮日報(電子版)はスポーツセダンQ50の輸入車市場で旋風を起こしているとし、「今年の中型輸入車市場を大きく塗り替えるのではないか」と報じた。
14年はトヨタ自動車が世界販売台数で1千万台を突破。ライバルがひしめく中、韓国の自動車業界は厳しいビジネス環境に立たされている。